指数関数の微分
\begin{eqnarray}
(e^x)' &=& e^x \\
(e^{kx})' &=& k \, e^{kx} \quad (k=定数)\\
(a^x)' &=& (\log a) \, a^x
\end{eqnarray}
の微分
1番目のですが、微分演算の基本
\begin{equation}
f'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}
\end{equation}を用いれば求めることができます。
\begin{eqnarray}
(e^x)' &=& \lim_{h \to 0} \frac{e^{x+h}- e^x}{h} \\
&=& e^x \lim_{h \to 0} \frac{e^h -1}{h}
\end{eqnarray}
ここで、
\begin{equation}
\lim_{h \to 0} \frac{e^h -1}{h} =1
\end{equation}であるので、
ネイピア数関連の極限・指数編 - 数式で独楽する
\begin{equation}
(e^x)' = e^x
\end{equation}となります。
つまり、は、微分しても形は変わらない
ということです。
の微分
2番目のは、合成関数の微分
合成関数の微分 - 数式で独楽する
\begin{equation}
\frac{dy}{dx} = \frac{dy}{du} \frac{du}{dx}
\end{equation}を用いれば導くことができます。
\begin{eqnarray}
\frac{d(e^{kx})}{dx} &=& \frac{d(e^{kx})}{d(kx)} \frac{d(kx)}{dx} \\
&=& e^{kx} \cdot k
\end{eqnarray}
式では、
しています。
\begin{equation}
(e^{kx})' = k \, e^{kx}
\begin{equation}となることが分かります。
の微分
3番目のについての考え方は次の通りです。
\begin{equation}
a^x = e^{(\log a)\, x}
\end{equation}となる*1ので、あとはの場合と同じです。
つまり、
\begin{eqnarray}
(a^x)' &=& (e^{(\log a) \, x})' \\
&=& (\log a)e^{(\log a) \, x} \\
&=& (\log a) \, a^x
\end{eqnarray}
となります。
*1:\begin{equation} a^x = e^{kx} \end{equation}とし、両辺の自然対数をとると \begin{equation} x\log a = kx \end{equation}となります。任意のに対して成り立つので、 \begin{equation} k=\log a \end{equation}となります。よって \begin{equation} a^x = e^{(\log a) \, x} \end{equation}が成り立ちます。