数式で独楽する

数式を使って楽しむブログです

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2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Σx^n/n! の性質 その2 引数の和

\begin{eqnarray} \exp x &:=& 1 + \frac{x}{1!} + \frac{x^2}{2!} + \frac{x^3}{3!} + \cdots \\ &=& \sum_{n=0}^\infty \frac{x^n}{n!} \end{eqnarray} で定義する関数について考えます。指数関数のマクローリン展開 - 数式で独楽する では指数関数を級数…

Σx^n/n! の性質 その1 微分

\begin{eqnarray} \exp x &:=& 1 + \frac{x}{1!} + \frac{x^2}{2!} + \frac{x^3}{3!} + \cdots \\ &=& \sum_{n=0}^\infty \frac{x^n}{n!} \end{eqnarray} で定義する関数について考えます。指数関数のマクローリン展開 - 数式で独楽する では指数関数を級数…

広島大 ?年

のとき、 \begin{equation} z^3 -16z -\frac{100}{z} \end{equation}の値を求めよ。 答案 求める値を \begin{equation} f(z)=z^3 -16z -\frac{100}{z} \end{equation}とします。\begin{equation} z^2 = 8+6i \tag{1} \end{equation}より、 \begin{eqnarray} …

3次元極座標系(球座標系)のラプラシアン

スカラー$u$のラプラシアンを3次元の極座標(球座標)系$(r, \theta, \phi)$で表すと、次のようになります。 勾配の発散 - 数式で独楽する \begin{eqnarray} x &=& r \sin \theta \cos \phi \\ y &=& r \sin \theta \sin \phi \\ z &=& r \cos \theta \end{eqn…

京大 2019年 前期 理系 第4問

1つのさいころを回投げ、出た目を順にとする。このとき次の条件をみたす確率をを用いて表せ。ただしとしておく。条件:をみたすのうち、かつが成立するようなの値はただ1つである。

多角形の内角の和

多三角形の内角の和は(角の数-2)×180°である。 多角形の頂点の1つから対角線を引き、多角形を分割します。 対角線の引き方は次のようになります。 選んだ頂点自身に対角線は引けません。 隣り合う頂点と結ぶ直線は、辺です。 残りの頂点と結ぶ直線が、対角…

3次元円柱座標系のラプラシアン

スカラー$u$のラプラシアンを3次元の円柱座標系$(r, \theta, z)$で表すと、次のようになります。 勾配の発散 - 数式で独楽する \begin{eqnarray} x &=& r \cos \theta \\ y &=& r \sin \theta \end{eqnarray}のとき、 \begin{eqnarray} \nabla^2 u &=& \frac…

三角形の内角の和

三角形の内角の和は180°である。 あまりにも当たり前な命題です。 証明方法を確認しましょう。図のように、 三角形ABCの辺ABを延長線上に点D 頂点Bを通り辺ACに平行な直線BE を定めます。$\mathrm{BE} \parallel \mathrm{AC}$なので錯角は等しく、同位角も等…

京大 2019年 前期 理系 第3問

鋭角三角形ABCを考え、その面積をとする。をみたす実数に対し、線分ACをに内分する点をQ、線分BQをに内分する点をPとする。実数がこの範囲を動くときに点Pが描く曲線と 、線分BCによって囲まれる部分の面積を、を用いて表せ。

2次元極座標系のラプラシアン

スカラー$u$のラプラシアンを2次元の極座標系$(r, \theta)$で表すと、次のようになります。 勾配の発散 - 数式で独楽する \begin{eqnarray} x &=& r \cos \theta \\ y &=& r \sin \theta \end{eqnarray}のとき、 \begin{eqnarray} \nabla^2 u &=& \frac{\par…

定ベクトルとベクトル関数の積のベクトル微分演算のまとめ

定ベクトルとベクトル関数の積にナブラ演算子を作用させたらどうなるか、をまとめます。 定ベクトル、ベクトル関数に対し、以下が成り立ちます。

京大 2019年 前期 理系 第2問

とする。とがともに素数となる整数をすべて求めよ。

ベクトル微分演算2回のまとめ

ベクトル関数やスカラー関数のナブラ演算子を2回作用させたらどうなるか、をまとめます。 ベクトル$\boldsymbol{A}$、スカラー$\phi$に対し、以下が成り立ちます。\begin{eqnarray} \nabla \times (\nabla \phi) &=& 0 \\ \nabla \cdot (\nabla \times \bold…

群馬大 ?年

\begin{equation} z = \frac{\sqrt{3} - 1}{2} + \frac{\sqrt{3} + 1}{2} \, i \end{equation}とする。を求めよ。 与えられたの値からのべき乗を求める問題です。 真正面から攻略するのは、煩雑極まりなく、愚策です。\begin{equation} \omega = \frac{-1 + …

勾配の発散

スカラーに対し、勾配の発散は、「ラプラス作用素」または「ラプラシアン」という名称が与えられており、やと表します。

京大 2019年 前期 理系 第1問の問2(2)

次の定積分の値を求めよ。 \begin{equation} \int_0^{\displaystyle \scriptsize \frac{\pi}{4}} \frac{dx}{\cos x} \end{equation} 求める定積分を \begin{equation} J = \int_0^{\displaystyle \scriptsize \frac{\pi}{4}} \frac{dx}{\cos x} \end{equatio…

京大 2019年 前期 理系 第1問の問2(1)

次の定積分の値を求めよ。 \begin{equation} \int_0^{\displaystyle \scriptsize \frac{\pi}{4}} \frac{x}{\cos^2 x} \, dx \end{equation} 求める定積分を \begin{equation} I = \int_0^{\displaystyle \scriptsize \frac{\pi}{4}} \frac{x}{\cos^2 x} \, d…

京大 2019年 前期 理系 第1問の問1

とする。は有理数ではないが、とがともに有理数となるようなの値を求めよ。ただしが素数のとき、が有理数でないことは証明なしに用いてよい。 有理数の集合をとします。 また、与えられた条件により、 \begin{equation} \cos 2\theta = 2\cos^2 \theta -1 = …

回転の回転

ベクトルに対し、 \begin{eqnarray} \mathrm{rot} \, (\mathrm{rot} \, \boldsymbol{A}) &=& \mathrm{grad} \, (\mathrm{div}) \, \boldsymbol{A} - \triangle \boldsymbol{A} \\ \nabla \times (\nabla \times \boldsymbol{A}) &=& \nabla(\nabla \cdot \bo…

回転の発散

ベクトルに対し、 \begin{eqnarray} \mathrm{div} \, \mathrm{rot} \, \boldsymbol{A} &=& 0 \\ \nabla \cdot (\nabla \times \boldsymbol{A}) &=& 0 \end{eqnarray} が成り立ちます。

勾配の回転

スカラーに対し、 \begin{eqnarray} \mathrm{rot} \, \mathrm{grad} \, \phi &=& 0 \\ \nabla \times (\nabla \phi) &=& 0 \end{eqnarray} が成り立ちます。アインシュタインの縮約記法 アインシュタインの縮約記法 - 数式で独楽する エディントンのイプシロ…

偏微分の順序交換

2変数の関数について、が存在し、連続であれば、 \begin{equation} f_{xy} = f_{yx} \end{equation}が成り立つ。 偏微分の順序は、実用上、多くの場合で交換可能というものです。 その条件も、対象の偏導関数が連続であればよいというものです。平均値の定理…

東大 2020年 前期 理系 第6問(3/3)

以下の問いに答えよ。 (1) を実数とする。 \begin{equation} A\sin 2 \theta + \sin (\theta + \alpha) = 0 \end{equation}を考える。のとき、この方程式はの範囲に少なくとも4個の解を持つことを示せ。

東大 2020年 前期 理系 第6問(2/3)

以下の問いに答えよ。 (1) を実数とする。 \begin{equation} A\sin 2 \theta + \sin (\theta + \alpha) = 0 \end{equation}を考える。のとき、この方程式はの範囲に少なくとも4個の解を持つことを示せ。

東大 2020年 前期 理系 第6問(1/3)

以下の問いに答えよ。 (1) を実数とする。 \begin{equation} A\sin 2 \theta + \sin (\theta + \alpha) = 0 \end{equation}を考える。のとき、この方程式はの範囲に少なくとも4個の解を持つことを示せ。

三角関数の不定積分5 ~ 余割の不定積分

\begin{eqnarray} \int \mathrm{c sc} \, x \, dx = \int \frac{dx}{\sin x} &=& - \frac{1}{2} \, \log \frac{1 + \cos x}{1 - \cos x} + C \\ &=& - \log |\mathrm{c sc} \, x + \cot x| + C \end{eqnarray}

三角関数の不定積分4 ~ 正割の不定積分

\begin{eqnarray} \int \sec x \, dx = \int \frac{dx}{\cos x} &=& \frac{1}{2} \, \log \frac{1 + \sin x}{1 - \sin x} + C \\ &=& \log |\sec x + \tan x| + C \end{eqnarray}

京大 2020年 前期 理系 第6問

を座標とする空間に平面内の曲線 \begin{equation} z = \sqrt{\log{1 + x}} \quad (0 \leqq x \leqq 1) \end{equation}を軸のまわりに1回転させるとき、この曲線が通過した部分よりなる図形をとする。このをさらに軸のまわりに1回転させるとき、が通過した部…

積のベクトル微分演算のまとめ

ベクトル関数やスカラー関数の積にナブラ演算子を作用させたらどうなるか、をまとめます。 ベクトル$\boldsymbol{A}, \boldsymbol{B}$、スカラー$\phi, \psi$に対し、以下が成り立ちます。\begin{eqnarray} \nabla(\phi \psi) &=& \phi \nabla \psi + \psi \…

東大 2020年 前期 理系 第3問(2/2)

を満たす実数に対し、 \begin{eqnarray} x(t) &=& (1 + t)\sqrt{1 + t} \\ y(t) &=& 3(1 + t)\sqrt{1 - t} \end{eqnarray}とする。座標平面上の点Pを考える。