数式で独楽する

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べき乗・累乗

「べき乗」も「累乗」も、
異なる言葉を使っていますが、数学では同じ意味です。

それぞれ意味を見ていきましょう。

べき

べき乗の「べき」は、

と書きます。

「冖」わかんむりに「幕」です。

  • 覆う(おおう)
  • 被せる(かぶせる)

という意味です。

略字で

の字が使われます。
「幅」の略字も「巾」です。

「巾」の意味ですが、

  • 織物、布切れ┅巾着、布巾、雑巾など
  • 覆うもの、被るもの┅頭巾など

です。

ちなみに「冖」も

  • 読みは「べき」
  • 意味は「覆う」

で、

  • 布で物を覆うさま

を象っているそうです。

「累」は、

重ねる

の意味があります。
「累卵」は、

  • 卵を積み重ねた状態で、不安定で危険なさまの喩え

ですね。

べき乗・累乗の意味

べき乗・累乗とは

同じ数を何回も、被せて、或いは重ねて掛け算する

ということです。

漢字の意味を踏まえた上で漢字を当てたものだと感心してしまいます。

書き方は、
\begin{equation}
2^3,3^5,a^n
\end{equation}のように、

掛ける数の右肩に、掛ける回数を小さく書く

というものです。
\begin{equation}
a^n=\underbrace{a\times a \times \cdots \times a}_{n回}
\end{equation}です。
\begin{equation}
a^n=\underbrace{a\cdot a \cdot \cdots \cdot a}_{n回}
\end{equation}とも書きます。
 「\times」 も「\cdot」も数同士の掛け算では同じ意味で使われています。

呼び方ですが、

  • 掛けている数を「底(てい)」
  • 右肩の部分を「指数」

といいます。

\begin{equation}
\Large{
{\underbrace{a}_{底}}^{n \ \leftarrow 指数}
}
\end{equation}