高校で数学を学ぶと出てくる、
\begin{equation}
f(x)
\end{equation}という表記。
それまでの括弧の使い方とは異質の表記です。
括弧の使い方でまず思い浮かべるのは、
- 優先して演算する
というものであるので、面食らう表記です。
この表記は、
- という名前を付けている
- は変数で定まる関数である
ということを表しているものです。
\begin{equation}
f(t)
\end{equation}とあれば、の代わりにが入っているということです。
\begin{equation}
f(a)
\end{equation}とあれば、の代わりにが入っているということです。
\begin{equation}
f(g(x)
\end{equation}とあれば、の代わりにが入っているということです。
ここでがの関数になっていれば、
\begin{equation}
f(x(t))
\end{equation}と書きます。
との関係が分かっていれば、
\begin{equation}
f(x)=ax^2+bx+c
\end{equation}などのように書きます。
数式というものは見た目がゴツいですが、
書き方や意味するところを覚えてしまえば怖くない
のです。
この点では、英語や他の言語の文法と似ているのではないかと考えています。
使っているうちに慣れます。
関数が2変数で定まるのであれば、
\begin{equation}
f(x,y)
\end{equation}と書きます。
\begin{equation}
f(s,t)
\end{equation}とあれば…
以下同文です。
変数が幾つになっても同様です。
ちなみに、fはfunctionの頭文字からきたものです。大した意味はありません。
特段の宣言がなければ、大抵、1つ目はf、2つ目はg…と書いています。
この辺も使っているうちに慣れます。
ところで。
「関数」は「函数」とも書きます。
英語のfunctionが中国で「函数」になり、それが日本に入ってきたそうです。
「函」が当用漢字ではないので、「関数」の表記に置き換わっているようです。
「函」は「はこ」の意で、
矢を入れたはこを象ったもの
ということです。
「函数」は、「数を箱に入れて出てくる」というイメージですが、このイメージは言葉よりも後にできたもののようです。
とは言うものの、「函数」の字を当てたがゆえかもしれません。
「関数」の方ですが、入れた数と出てきた数が関連するという印象を個人的には受けます。
「函数」にしても「関数」にしても、漢字を当てた人は、色々なことを考えて当てたのでしょうね。