数式で独楽する

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指折り掛け算

両手の指を折るだけで、5から9の掛け算をすることができます。
フランス式らしく、1から5の掛け算ができることが前提です。

手順

手順は次の通りです。

  1. 5を超えた分だけ指を折ります。6なら1本、7なら2本、以下同様です。
  2. 折った指の本数の和を、十の位に置きます。
  3. 立てた指の本数の積を、一の位に置きます。繰り上がりは考慮します。
  4. 2項と3項の和が、掛け算の答え(積)となります。

いくつか例を見ていきます。

(例1) 9×9

  1. 両手の指を4本ずつ折ります。☝️☝️
  2. 折った指は合わせて8本、80です。
  3. 立てた指を掛け算すると1です。
  4. 答えは81です。

(例2) 9×8

  1. 両手の指を折ります。一方は4本、他方は3本です。☝️✌️
  2. 折った指は合わせて7本、70です。
  3. 立てた指は掛け算すると2です。
  4. 答えは72です。

(例3) 8×5

  1. 片方の指を3本折ります。もう片方は折りません。✌️✋
  2. 折った指は合わせて3本、30です。
  3. 立てた指は掛け算すると10です。
  4. 答えは40です。

まとめ

まとめると、次の通りです。

掛け算 折った指 立てた指 答え
9×9 4+4=8 1×1=1 81
8×9 3+4=7 2×1=2 72
8×8 3+3=6 2×2=4 64
7×9 2+4=6 3×1=3 63
7×8 2+3=5 3×2=6 56
7×7 2+2=4 3×3=9 49
6×9 1+4=5 4×1=4 54
6×8 1+3=4 2=8 48
6×7 1+2=3 4×3=12 42
6×6 1+1=2 4×4=16 36
5×9 0+4=4 5×1=5 45
5×8 0+3=3 5×2=10 40
5×7 0+2=2 5×3=15 35
5×6 0+1=1 5+4=20 30
5×5 0+0=0 5×5=25 25

種明かし

2つの数をa, bとします。
折った指の数はそれぞれ
\begin{equation}
a -5, \ b -5
\end{equation}です。
一方、立てた指はそれぞれ
\begin{equation}
10 -a, \ 10 -b
\end{equation}です。

これより、求める数xは、
\begin{eqnarray}
x &=& 10 \left \{ (a -5) + (b -5) \right \} + (10 -a)(10 -b) \\
&=& (10a + 10b -100) + 100 -10a -10b + ab \\
&=& ab
\end{eqnarray}となります。
まさに、元の2数の積となっています。