を自然数とする。3つの整数の最大公約数を求めよ。
解答例
\begin{eqnarray}
n^4 +2 &=& (n^2 +2)(n^2 -2) +6 \tag{1} \\
n^6 +2 &=& (n^2 +2)(n^4 -2n^2 +4) -6 \tag{2}
\end{eqnarray}なので、最大公約数は
\begin{equation}
A_n = 1,2,3,6
\end{equation}のいずれかです。
を2で割った余りで分類すると次のようになります。
\begin{array}{c|ccc}
\hline
n & n^2 +2 & n^2 -2 & n^4 -2n^2 +4 \\ \hline
0 & 0 & 0 & 0 \\
1 & 1 & 1 & 1 \\ \hline
\end{array}つまり、が
- 偶数の場合、は2を素因数に持つ
- 奇数の場合、は2を素因数に持たない
ことになります。
同様に、3で割った余りで分類すると、次の通りです。
\begin{array}{c|ccc}
\hline
n & n^2 +2 & n^2 -2 & n^4 -2n^2 +4 \\ \hline
0 & 2 & 1 & 1 \\
1 & 0 & 2 & 0 \\
2 & 0 & 2 & 1 \\ \hline
\end{array}つまり、が3で
- 割り切れる場合、は3を素因数に持たない
- 割り切れない場合、は3を素因数に持つ
ことになります。
以上より、最大公約数は、に対して次のようになります。表中、は自然数です。
\begin{array}{c|c}
\hline
n & A_n \\ \hline
6k -5 & 3 \\
6k -4 & 6 \\
6k -3 & 1 \\
6k -2 & 6 \\
6k -1 & 3 \\
6k & 2 \\ \hline
\end{array}
解説
ユークリッドの互除法よろしく、式(1), (2)のようにしてみると、最大公約数の候補は一気に絞り込めます。
ユークリッドの互除法 - 数式で独楽する
をで割った余りが定数になっているので、最大公約数がこの定数を超えることはあり得ません。