数式で独楽する

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ルーローの三角形を転がす

正三角形の各頂点を中心にして、一辺の長さを半径とする円弧を描いてできる図形を、「ルーローの三角形」といいます。
ルーローの三角形の周長と面積 - 数式で独楽する

このルーローの三角形は、どの方向から見ても幅が一定である「定幅図形」です。

ルーローの三角形を直線上で滑らないように転がしてみましょう。
正三角形の一辺の長さを aとします。

はじめの状態を図-1のようにします。

図-1

下の直線上を転がしていきます。
こうなって、

図-2

こうなります。

図-3

さて、図-1~3の上の頂点の動きを考えてみましょう。

ルーローの三角形の頂点と向かい合う「辺」は、円の中心と円弧の関係にあります。
直線上を円が転がると、中心は直線から半径に等しい距離にある直線上を移動します。
したがって図-1の上の頂点は、直線から aだけ離れた直線を移動することになります。
この頂点は、ルーローの三角形が転がっている直線から、最も離れています。

図-3の後は、こうなって、

図-4

こうなります。

図-1

図-3で頂点の1つが直線に刺さった後は、この点を中心にルーローの三角形が回転することになります。対向する「辺」は、円周方法にスライドしていき、図-4の状態になって図-1になります。
つまり、ルーローの三角形内の点で最も直線から離れる点までの距離は、相変わらず aということになります。

この後は図-1~4を繰り返すことになります。

したがって、ルーローの三角形はどの方向から見ても、幅が一定ということが分かります。

ルーローの三角形は、正方形の中を動かすことができます。
ルーローの三角形と正方形 - 数式で独楽する