2つの粒子が時刻0において△ABCの頂点Aに位置している。これらの粒子は独立に運動し、それぞれ1秒ごとに隣の頂点に等確率で移動しているとする。たとえば、ある時刻で点Cにいる粒子は、その1秒後に点Aまたは点Bにそれぞれの確率で移動する。この2つの粒子が時刻0の$n$秒後に同じ点にいる確率を求めよ。
解答例
$n -1$秒後に2粒子が
- 同じ点にいる場合、2粒子とも同じ点に移動する確率は
- 異なる点にいる場合、2粒子とも同じ点に移動する確率は
よって、
\begin{eqnarray}
p(n) &=& \frac{1}{2} \, p(n -1) +\frac{1}{4} \left \{ 1 -p(n -1) \right \} \\
&=& \frac{1}{4} \, p(n -1) +\frac{1}{4} \\
p(0) &=& 1
\end{eqnarray}が成り立ちます。
これより、
\begin{eqnarray}
p(n) -\frac{1}{3} &=& \frac{1}{4} \left \{ p(n -1) -\frac{1}{3} \right \} \\
p(n) -\frac{1}{3} &=& \left( \frac{1}{4} \right)^n \left \{ p(0) -\frac{1}{3} \right \} \\
&=& \frac{2}{3} \left( \frac{1}{4} \right)^n \\
\therefore \quad p(n) &=& \frac{1}{3} +\frac{2}{3} \left( \frac{1}{4} \right)^n
\end{eqnarray}となります。
解説
2つの粒子がそれぞれ点A, B, Cにいる確率を求めていく方法もあります。この場合、2粒子とも点A, B, Cのそれぞれにいる確率を求める処理が必要になります。
本稿のように、同じ点にいるかいないかで分類すると、意外とすっきりします。