本稿では、が無理数であることの証明を紹介します。
が有理数であると仮定すると、互いに素な整数を用いて
\begin{equation}
\sqrt{2} = \frac{p}{q}
\end{equation}と表すことができます。
これより、
\begin{equation}
p^2 = 2q^2
\end{equation}となります。
つまり、は偶数となります。
これにより、は偶数となります。*1
さらに
\begin{equation}
p = 2k \quad (k \in \mathbb{Z})
\end{equation}とすると*2、
\begin{eqnarray}
4k^2 &=& 2q^2 \\
\therefore \quad q^2 &=& 2k^2
\end{eqnarray}となります。
つまり、は偶数となります。
これにより、は偶数になります。
が共に偶数なので、「互いに素」であることに反します。
以上より、は無理数であることが示されました。
背理法 - 数式で独楽する
*2:は整数全体の集合です。 N, Z, Q, R, C - 数式で独楽する