空間内に四面体ABCDを考える。このとき、4つの頂点A, B, C, Dを同時に通る球面が存在することを示せ。
解答例
△ABCの外心で、平面ABCの垂線を立てます。
直線上の点Pでは、
\begin{equation}
\mathrm{P A} = \mathrm{PB} = \mathrm{PC}
\end{equation}が成り立ちます。
一方、QA=QDとなる点Qの集合は平面となります。これをとします。
4点A, B, C, Dは同一平面上になく、
\begin{equation}
\alpha \nparallel l
\end{equation}なので、平面と直線は交点を持ちます。これをOとすると、
\begin{equation}
\mathrm{OA} = \mathrm{OB} = \mathrm{OC}
\end{equation}かつ
\begin{equation}
\mathrm{OA} = \mathrm{OD}
\end{equation}となります。
ゆえに、
\begin{equation}
\mathrm{OA} = \mathrm{OB} = \mathrm{OC} = \mathrm{OD}
\end{equation}となります。
これは、Oを中心とする球面で、4点A, B, C, Dを同時に通るものが存在することを示します。
よって、題意は証明されました。
解説
\begin{equation}
\mathrm{OA} = \mathrm{OB} = \mathrm{OC} = \mathrm{OD}
\end{equation}なる点Oが存在することを証明することになります。
ですが、ベクトルで処理しようとすると見通しが立たなくなりました。
空間幾何で対応すると簡潔になりました。
三角形の垂心とは、三角形のなす平面において3頂点までの距離が点です。
そこで平面に垂線を立てると、垂線上の点は3頂点までの距離が等しくなります。
また、4つ目の頂点との垂直二等分「面」を考えると、面と垂直の交点は、4頂点までの距離が等しくなります。