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2006年後期 京大 理系 第3問

さいころ n個同時に投げるとき、出た目の数の和が n +3になる確率を求めよ。

解答例

出た目が n +3になる場合とその組合せの数は以下の通りです。

(i) 1が n -1個、4が1個の場合。 n通りです。

(ii) 1が n -2個、2と3が1個ずつの場合。
\begin{equation}
2 \times \frac{n(n -1)}{2} = n(n-1)
\end{equation}通りです。

(iii) 1が n -3個、2が3個の場合。
\begin{equation}
\frac{n!}{3! (n -3)!} = \frac{1}{6} \, n(n -1)(n -2)
\end{equation}通りです。

出目の全てのパターンは 6^n通りなので、求める確率は
\begin{eqnarray}
P(n) &=& \frac{1}{6^n} \, \left \{ n +n(n -1) +\frac{1}{6}\, n(n -1)(n -2) \right \} \\
&=& \frac{n(6 +6n -6 +n^2 -3n +2n)}{6^{n +1}} \\
&=& \frac{n(n^2 +3n +2)}{6^{n +1}} \\
&=& \frac{n(n +1)(n +2)}{6^{n +1}}
\end{eqnarray}となります。

解説

条件が仰々しく書かれていますが、落ち着いて切り分けていきます。
出目が全て1のとき、和は nです。余った3の分け方は

  • 3
  • 2+1
  • 1+1+1

のみです。これを n個のさいころに振り分けることになります。

さいころが1個の場合、条件を満たすのは4だけです。
\begin{equation}
P(1) = \frac{6}{6^2} = \frac{1}{6}
\end{equation}となっており、正しい結果を得ています。