数式で独楽する

数式を使って楽しむブログです

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正五角形の対角線

正五角形の対角線と辺の比は、黄金比

です。

正五角形を図のように切り取ると、頂角が108°、底角が36°の二等辺三角形ができます。この二等辺三角形の等辺と底辺の比を求めます。
正五角形の辺と対角線は、それぞれ二等辺三角形の等辺と底辺に相当します。

正五角形の辺の長さを1、対角線の長さを xとします。

三角形の相似を用いる

一方の等辺を延長します。また、その等辺の対角の倍角を作図します。
すると、元の二等辺三角形とは異なる、大小の細長い二等辺三角形ができます。大小の二等辺三角形は相似です。


この図では元の二等辺三角形は△DACとなっています。

なので、
\begin{equation}
\frac{x}{1} = \frac{1}{x -1}
\end{equation}が成り立ちます。
これより、
\begin{eqnarray}
x^2 -x -1 &=& 0 \\
\therefore \quad x &=& \frac{1 +\sqrt{5}}{2}
\end{eqnarray}を得ます。この xは黄金数です。

第二余弦定理を用いる

第二余弦定理を用いると
\begin{eqnarray}
x^2 &=& 2 -2\cos 108^\circ \\
&=& 2(1 +\cos 72^\circ) \\
&=& 2\left( 1 +\frac{\sqrt{5} -1}{4} \right) \\
&=& \frac{6 +2\sqrt{5}}{4}
\end{eqnarray}となります。
三角比18ºと72º - 数式で独楽する

 x > 0なので、
\begin{equation}
x = \frac{\sqrt{5} +1}{2}
\end{equation}となります。