数式で独楽する

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鋭角三角形の作り方と判定法

2002年後期 京大 理系 第3問 (自信なし)その1 - 数式で独楽する
の派生です。
本稿では、3つの頂点A, B, Cの位置関係でどのような三角形ができるのか、分類していきます。


おもむろに、2点A, Bを直径とする円を描きます。
円周角と中心角の関係から、点Cが

  • 円の外 → 角Cは鋭角
  • 円周上 → 角Cは直角
  • 円の中 → 角Cは鈍角

となります。

また、線分ABの両端で垂線 l_\mathrm{A}, \ l_\mathrm{B}を引きます。念のため、点Aを通る方は l_\mathrm{A}、点Bを通る方は l_\mathrm{B}です。
垂線 l_\mathrm{A}と点Bとの位置関係から、点Cが

  • 点Bと同じ側 → 角Aは鈍角
  • 直線 l_\mathrm{A}上 → 角Aは直角
  • 点Bと反対側 → 角Aは鈍角

となります。

垂線 l_\mathrm{B}と点Aとの位置関係から、点Cが

  • 点Aと同じ側 → 角Bは鈍角
  • 直線 l_\mathrm{A}上 → 角Bは直角
  • 点Aと反対側 → 角Bは鈍角

となります。

以上をまとめると、点Cが上の図の

  • 水色の領域 → 鋭角三角形
  • 領域の境界 → 直角三角形
  • 白色の領域 → 鈍角三角形

となります。

ここまで、2点を与えて3点目をどう置くとどういう三角形ができるのかを見てきました。

逆に、三角形を与えた場合は、最も長い辺を直径とする円を描けば1手で
判定できます。
3点目が

  • 円の中 → 鈍角三角形
  • 円周上 → 直角三角形
  • 円の外 → 鋭角三角形

です。
最も長い辺を基準にすると、両端で立てた垂線の間に3点目は入ります。なので2垂線の間にあるかどうかの判定をする必要がありません。

なお、二等辺三角形は判定できません。