数式で独楽する

数式を使って楽しむブログです

[tex: ]

ARML 2018年

 \{1,2,\cdots, 20 \}からなる空でない部分集合 Sのうち、 |S| \cdot \max \{ S \} = 18なる Sの数を求めよ。ただし、 |S| Sの要素の個数を表す。

The American Regions Mathematics League (ARML)は、アメリカの高校の数学の大会です。

「部分集合の要素の個数と最大値の積が18」
とあります。
部分集合の要素が定まらないので、取り付きにくい感じがします。
ですが、要素の個数も最大値も整数なので、パターンは限定されます。
積が18になる組合せは1×18か2×9か3×6しかなく、それぞれについて落ち着いて考えれば解くことができます。

 |S| = 1かつ\max \{ S \} = 18の場合、
該当する S
\begin{equation}
S = \{ 18 \}
\end{equation}のみです。

 |S| = 2かつ \max \{ S \} = 9の場合、
該当する S
\begin{equation}
S = \{ 9, n \} \quad (n = 1,2, \cdots , 8)
\end{equation}で、8個あります。

 |S| = 3かつ \max \{ S \} = 6の場合、
該当する S
\begin{equation}
S = \{ 6, m, n \} \quad (m,n = 1,2,3,4,5)
\end{equation}です。最大値は6であり、残りの2つは1~5の数字から順序を考慮せずに選びます。
 Sの個数は、
\begin{equation}
{}_5 C_2 = \frac{5 \cdot 4}{2!} = 10
\end{equation}となります。

 |S| = 6かつ \max \{ S \} = 3の場合、
 |S| = 9かつ \max \{ S \} = 2の場合、
 |S| = 18かつ \max \{ S \} = 1の場合、
該当する Sはありません。

以上より、該当する Sは19個となります。