を2次式とする。整式はでは割り切れないが、はで割り切れるという。このとき2次方程式は重解をもつことを示せ。
解答例
整式は2次式で割り切れないので、整式を用いて
\begin{equation}
P(x) = Q(x) R(x) +(ax -b) \quad \left( (a,b) \ne (0,0) \right) \tag{1}
\end{equation}と書くことができます。
このとき、
\begin{eqnarray}
\left \{ P(x) \right \}^2 &=& \left \{ Q(x) R(x) +(ax -b) \right \}^2 \\
&=& \left \{ Q(x) \right \}^2 \left \{ R(x) \right \}^2 +2(ax -b) Q(x)R(x) +(ax -b)^2
\end{eqnarray}は2次式で割り切れるので、定数を用いて
\begin{equation}
Q(x) = k(ax -b)^2 \quad (a \ne 0)
\end{equation}となります。
よって、2次方程式は
\begin{equation}
k(ax -b)^2 = 0
\end{equation}となり、重解を持ちます。(証明終わり)
解説
整式を2次式で割った余りは高々1次式です。そこで式(1)のように書いてみることになります。
試しに書いてみると、物凄い破壊力でした。