は整数で、とする。サイコロを回投げて出た目の和を5で割った余りがになる確率をとする。
(1) をを用いて表せ。
(2) の最大値を、最小値をとするとき、次の(イ)、(ロ)が成立することを示せ。
(イ)
(ロ) 任意のに対し、
(3) を求めよ。
小問(1)の解答例
小問(2)(イ)の解答例
に対し、
\begin{equation}
m_n \leqq p_n (k) \leqq M_n
\end{equation}です。和をとると
\begin{equation}
5m_n \leqq 1 \leqq 5M_n
\end{equation}つまり
\begin{equation}
m_n \leqq \frac{1}{5} \leqq M_n
\end{equation}を得ます。(証明終わり)
小問(2)(ロ)の解答例
(i) の場合
\begin{equation}
p_{n +1}(k) -p_{n +1}(l) = 0
\end{equation}は題意を満たします。
(ii) の場合
小問(1)の結果により、
\begin{equation}
p_{n +1}(k) -p_{n +1}(l) = \frac{1}{6} \, \left \{ p_n (K) -p_n (L) \right \} \tag{1}
\end{equation}を満たすなる整数が存在します。
\begin{eqnarray}
p_n (K) & \leqq & M_n \tag{2} \\
-p_n (L) & \leqq & -m_n \tag{3}
\end{eqnarray}なので、式(1)~(3)を纏めると
\begin{equation}
p_{n +1}(k) -p_{n +1}(l) \leqq \frac{1}{6} \, (M_n -m_n)
\end{equation}を得ます。を入れ換えても同様です。
(i), (ii)より、題意は証明されました。(証明終わり)
小問(3)の解答例
解説
小問(3)の極限を求めるための仕込みを行っています。
直接求めるのは絶望しか見えないので、誘導に乗っかることにします。
(イ)は、の和が1であることに気付けば呆気ないほど簡単です。あまりにも当たり前のことなので、うっかり見落としてしまうかもしれません。
(ロ)は、5元の連立漸化式が全て同じ形をしていることに着目して解きます。係数は1つが1/3で残りは1/6です。任意の2本を辺々合い引くと、目標に似た形を得ることができるので、あとはの枠に嵌めるだけです。