を満たす実数に対し、
\begin{eqnarray}
x(t) &=& (1 + t)\sqrt{1 + t} \\
y(t) &=& 3(1 + t)\sqrt{1 - t}
\end{eqnarray}とする。座標平面上の点Pを考える。(1) におけるの関数は単調に減少することを示せ。
(2) 原点とPとの距離をとする。におけるの関数の増減を調べ、最大値を求めよ。
(3) がを動くときのPの軌跡をとし、と軸で囲まれた領域をとする。原点を中心としてを時計回りに回転させるとき、が通過する領域の面積を求めよ。
小問(1)の答案
\begin{eqnarray}
\frac{y(t)}{x(t)} &=& \frac{3(1 + 1) \sqrt{1 - t}}{(1 + t) \sqrt{1 + t}} \\
&=& 3 \sqrt{\frac{1 - t}{1 + t}} \\
&=& 3 \sqrt{-1 + \frac{2}{1 + t}}
\end{eqnarray}と変形できます。
ここで、
- はで単調増加
- はで単調減少
なので、
はで単調に減少します。
小問(1)の解説
これは素直に式変形していけば良いでしょう。
関数の増減を考えるときは微分をしていくのも良いのですが、今回はそこまでする必要はないと思います。
ただ、根号の中を答案のように変形できるかがミソでしょう。
小問(2)の答案
三平方の定理
三平方の定理 - 数式で独楽する
より、
\begin{eqnarray}
\{ f(t)\}^2 &=& \{ x(t) \}^2 + \{ y(t) \}^2 \\
&=& (1 + t)^3 + 9(1 + t)^2 (1 - t) \\
&=& (1 + t)^2 \{ (1 + t) - 9(1 - t) \} \\
&=& (1 + t)^2 (10 - 8t)
\end{eqnarray}を得ます。
なので、
\begin{equation}
f(t) = (1 + t) \sqrt{10 - 8t}
\end{equation}となります。
このとき、
\begin{eqnarray}
f'(t) &=& \sqrt{10 - 8t} + \frac{-8(1 + t)}{2 \sqrt{10 - 8t}} \\
&=& \frac{6(1 - 2t)}{\sqrt{10 - 8t}}
\end{eqnarray}です。
したがって、の増減は、次のようになります。
\begin{array}{|c|rcccc|}
\hline
t & -1 & \cdots & \displaystyle \frac{1}{2} & \cdots & 1 \\ \hline
f'(t) && + & 0 & - & \\ \hline
f(t) & 0 & \nearrow & \displaystyle \frac{3\sqrt{6}}{2} & \searrow & 2\sqrt{2} \\ \hline
\end{array}
また、の最大値
\begin{equation}
f \left( \frac{1}{2} \right) = \frac{3\sqrt{6}}{2}
\end{equation}を得ます。
小問(2)の解説
増減を調べて最大値を求めるので、このようにするのは鉄則でしょう。
工夫して計算するのと、計算間違いに注意したいところです。