整数に対しとおき、と定める。ただしは虚数単位とする。このときが任意の整数に対して成り立つような正の整数をすべて求めよ。
解答例
なので正の整数に対し
\begin{equation}
f(n +k) = f(n) +4m \tag{1}
\end{equation}が成り立ちます。
\begin{eqnarray}
f(n) &=& \frac{n(n -1)}{2} \\
f(n +k) &=& \frac{(n +k)(n +k -1)}{2}
\end{eqnarray}を式(1)に代入すると、
\begin{equation}
\frac{(n +k)(n +k -1)}{2} = \frac{n(n -1)}{2} +4m
\end{equation}となります。
整理します。
\begin{eqnarray}
(n +k)(n +k -1) &=& n(n -1) +8m \\
n^2 +(2k -1)\, n +k(k -1) &=& n^2 -n +8m \\
2kn +k^2 -k &=& 8m
\end{eqnarray}したがって、
\begin{equation}
k(2n +k -1) = 8m \tag{2}
\end{equation}が成り立ちます。
(i) が8の倍数の場合
式(2)は成り立ちます。
(ii) が4の倍数だが8の倍数でない場合
は奇数となります。
式(2)は成り立ちません。
(iii) が2の倍数だが4の倍数でない場合
は奇数となります。
式(2)は成り立ちません。
(iv) が2の倍数でない場合
を8の倍数にできますが、この場合は任意の整数にできません。
以上より、求めるは8の倍数となります。
正の整数を用いると、
\begin{equation}
k = 8l
\end{equation}です。
解説
虚数単位。2乗すると-1、4乗すると1です。取り掛かりはここからです。
条件を整理すると、2整数の積が8の倍数になります。
ということは、
- どちらかが8の倍数
- 一方が4の倍数、もう一方が2の倍数
のパターンしかありません。