数列を次のように定める。
\begin{eqnarray}
a_1 &=& 1, \\
a_{n +1} &=& {a_n}^2 +1 \quad (n = 1,2,3, \cdots)
\end{eqnarray}
小問(1)の解答例
\begin{eqnarray}
a_2 &=& 2 \\
a_3 &=& 5
\end{eqnarray}です。
漸化式により、を5で割った余りは1, 2, 0です。
の余りを分類すると、次のようになります。
\begin{array}{c|ccc}
\hline
a_n & 1 & 2 & 0 \\ \hline
a_{n +1} & 2 & 0 & 1 \\ \hline
\end{array}
つまり、が5の倍数のとき、も5の倍数となります。
また、は5の倍数です。
したがって、が3の倍数のとき、は5の倍数となります。(証明終わり)
小問(2)の解答例
をで割った余りで分類します。表の第1行が余りです。
\begin{array}{ccccc}
\hline
a_1 & a_2 & \cdots & a_{k -1} & 0 \\ \hline
a_1 & a_2 & \cdots & a_{k -1} & a_k \\
a_{k +1} & a_{k +2} & \cdots & a_{2k -1} & a_{2k} \\
\vdots & \vdots && \vdots & \vdots \\
a_{(m -1)k +1} & a_{(m -1)k +2} & \cdots & a_{mk -1} & a_{mk} \\
a_{mk +1} & a_{mk +2} & \cdots & a_{(m +1)k -1} & a_{(m +1)k} \\
\vdots & \vdots && \vdots & \vdots \\ \hline
\end{array}
これより、がの倍数となる必要十分条件は、
- がの倍数
となります。
小問(3)の解答例
素因数分解は
\begin{eqnarray}
2022 &=& 2 \times 3 \times 337 \\
8091 &=& 3^2 \times 29 \times 31
\end{eqnarray}です。
両者は1, 3以外の公約数を持ちません。
したがって、小問(2)の結果から、は
\begin{eqnarray}
a_1 &=& 1 \\
a_3 &=& 5
\end{eqnarray}以外の公約数を持ちません。
次に、がを約数に持つか否かを評価します。
を25で割った余りは次のようになります。
\begin{array}{c|c}
\hline
a_1 & 1 \\
a_2 & 2 \\
a_3 & 5 \\
a_4 & 1 \\
a_5 & 2 \\
a_6 & 5 \\
\vdots & \vdots \\ \hline
\end{array}余りは1, 2, 5を繰り返すことになります。
したがっては25を約数に持たないことが分かります。
以上より、の最大公約数は5であることが分かります。
解説
数列と漸化式、倍数と公約数が登場します。
漸化式に2乗が出て複雑に絡んでいます。番号が倍数、値が倍数ということを直接攻略する手法が見当たりません。
そこで、「余り」を評価しています。
余りと言えば合同式ですが、使わずに書くと本文のようになります。
合同式 - 数式で独楽する